新・司法試験基本書まとめwiki―雑誌連載・企画
雑誌連載・企画
学習の際に役立つと思われる、書籍化されていない雑誌の連載・企画のまとめ。
【法学教室】
〔連載〕
酒巻匡「論点講座・刑事手続法の諸問題(1)~(19・完)」(283号~306号)
第1回 捜査に対する法的規律の構造(1)(283号)……捜査と憲法、適性手続、手続法定主義、強制処分法定主義、令状主義。新しい強制処分説、緊急捜索、プレイン・ビューを批判。
第2回 捜査に対する法的規律の構造(2)(284号)……令状主義の例外の趣旨、任意捜査の限界、任意捜査と強制捜査の区別。「写真撮影は強制処分か」の批判。
第3回 行政警察活動と捜査(1)(285号)……職務質問について、警職法2条に根拠を求めたうえで、停止・同行の限界を検討。
第4回 行政警察活動と捜査(2)(286号)……自動車検問について判例が警察法2条を根拠規範としているとの見方を疑問視した上で、検問の種類に応じて検討。職務質問に伴う所持品検査について、その適法性・判例に批判的。
第5回 供述証拠の収集・保全(1)(287号)……被疑者取調べの運用やこれから、参考人取調べについて。
第6回 供述証拠の収集・保全(2)(288号)……任意同行と取調べ、違法な任意同行の効果、任意取調べの限界。高輪グリーンマンション事件の判例を分析しつつ、実質逮捕ではなかったのか、比例原則で考慮されるべき法益の実体があるのか、等の疑問を示す。
第7回 供述証拠の収集・保全(3)(290号)……余罪取調べ・別件逮捕について。取調べ受忍義務肯定説からの説明・帰結を紹介しつつ反対したうえで、身柄拘束の趣旨から身柄拘束→余罪取調べの限界を画する川出説に立つ。また、別件逮捕に関しては、当初からの身柄拘束を令状主義違反とする本件基準説に立つ。
第8回 身柄拘束処分に伴う諸問題(291号)……逮捕前置主義と逮捕の瑕疵、事件単位の原則、一罪一勾留の原則、再逮捕・最勾留禁止の原則。
第9回 令状による捜索・差押え(1)(293号)……令状発布の要件・審査方法、対象の特定・明示、条件の付加。
第10回 令状による捜索・差押え(2)(294号)……令状の事前呈示、捜索のための連行、居合わせた人に対する捜索、対象物の範囲、包括的差押え、等。
第11回 人の身体を対象とする強制処分(296号)……捜索、検証、鑑定について、強制採尿、採血、レントゲン撮影など。
第12回 逮捕に伴う令状を必要としない強制処分(297号)……緊急捜索やプレイン・ビューを徹底批判し、一部受験通説の誤りを指摘した上で、逮捕現場の捜索差押え、被逮捕者の捜索差押えの論点の検討。緊急行為説に立ちつつ、102条2項や、強制処分に必要な付随的措置を考慮していく。
第13回 公訴の提起・追行と訴因(1)(298号)……審判対象論、一部起訴、訴因の明示。識別説の立場を説明したうえで、白山丸事件等の問題提起。
第14回 公訴の提起・追行と訴因(2)(299号)……訴因の明示の続き。白山丸事件等について、識別説からの正当化。また、吉田町事件等について、覚せい剤自己使用事犯の包括的一罪説に親近感を示す。
第15回 公訴の提起・追行と訴因(3)(300号)……訴因変更制度趣旨・目的、訴因変更の時機、訴因変更の要否。識別説からの平成13年判例の説明。
第16回 公訴の提起・追行と訴因(4)(302号)……訴因変更の可否。大澤論文と佐藤論文からの引用がほとんど。312条を訴訟政策上の要請とする説から単一性統合論を述べ、同一性の判断について、法律上の非両立性一元説を紹介、判断対象について訴因対象説。
第17回 伝聞証拠をめぐる諸問題(1)(304号)……伝聞証拠の定義・意義、裁判員制度における方向性、供述と非供述。反対尋問の有無を強調する説を疑問視する。
第18回 伝聞証拠をめぐる諸問題(2)(305号)……心理状態を述べる発言、とっさになされた発言を非伝聞とする通説に疑問を示し、伝聞例外説に立つ。
第19回・完 伝聞証拠をめぐる諸問題(3)(306号)……犯行計画メモ、領収書・借用書、レシートに関する判例。
酒巻匡「基礎講座・刑事手続法を学ぶ(1)~(26・完)」(355号~394号)
佐伯仁志「刑法各論の考え方・楽しみ方」(355号~378号)
〔巻末演習〕
安念潤司「演習 憲法」(283~306号)
〔特集〕
2010年06月号 「つまずきのもと憲法」
2010年07月号 「つまずきのもと民法」
2010年08月号 「つまずきのもと刑法」
2010年09月号 「つまずきのもと行政法」
2010年11月号 「つまずきのもと商法」
2010年12月号 「つまずきのもと民事訴訟法」
2011年01月号 「つまずきのもと刑事訴訟法」
- 最終更新:2015-09-28 21:06:52