新・司法試験基本書まとめwiki―京大エリート法学者・酒巻匡の刑事訴訟法(有斐閣)

5つ星のうち5.0研究書
投稿者のりほ2015年12月8日
 酒巻先生の研究者としての集大成の書物。神戸大学、上智大学、京都大学と移られた。
 法律学の達成の基準の一つは司法試験ですが、司法試験の観点からは、神戸大学の三井誠先生らと書かれた『入門刑事手続法』(+判例集)で必要十分です。
 司法試験受験生には過大な書物で、消化不良を起こせば合格がかえって遠のきます。
 実務家や研究者の参考書として、有益な書物でしょう。

5つ星のうち5.0読んでおいたほうが良いです。
投稿者アンクルのソロ2015年12月4日
形式: 単行本Amazonで購入
司法試験などを受けられる方には適切な基本書の一つと思います。例の試験問題漏えい事件があったため、実際に法科大学院などで教鞭をとられている先生方が、今後、司法試験員を兼任されるかはわかりませんが、酒巻教授は平成27年度の試験委員であり、私は読んでおかれたほうがいいと思います。

5つ星のうち3.0期待を上回るものではなかった。
投稿者Amazon カスタマー2015年12月3日
形式: 単行本
京都大学の教授である酒巻先生による体系書です。
法学教室での連載に加筆修正を加えての出版ということで期待をしていましたが、期待を超えることはありませんでした。
その理由として第1にあまり加筆修正が物足りない点です。
加筆修正と聞いて、法学教室連載時には出ていなかった判例についての言及等もあるかと思いましたが、「あの判例は?」というものが多々ありました。
もっとも、上訴再審については加筆がされており、この点は満足しています。
とはいえ、法学教室の連載を持っている人は改めて購入する必要があるかと言われれば疑問です。
第2に引用文献等がほとんどない点です。これは必要かと言われれば人それぞれでしょうが、やはり内容の正確性の担保のために欲しかったと思います。
以上のことから、司法試験受験生の読む基本書という観点から今まで読まれていたリーガルクエストとの比較を以下行います。
リーガルクエストの良い点は、堀江先生よ執筆された証拠法がとても分かりやすい点です。その一方で、他の先生が執筆それた部分についてはやや理解をしにくい点があります。
本書の良い点は全ての範囲を酒巻先生が執筆されているため、全体として理解をしやすい点です。
以上のことから今から刑事訴訟法を本格的に学習するという人は、本書を選び、証拠法の部分について補助的にリーガルクエストを読むのが1番良いと思います。
すでに刑事訴訟法を本格的に学習しており、リーガルクエストまたは他書を利用しているという方にとっては、法学教室の連載を読んでいる方も多いと思いますので購入する必要はあまりないと思います。
司法試験との関連で言えば、本書の内容と直接関わりはないのですが、酒巻先生は司法試験の問題作成の試験委員をされており、その点でも本書の発売決定(または発売の噂)の時点で期待がありました。
しかし、司法試験をめぐる昨今の事情から、現役の法科大学院の先生を試験委員から除外されるため、その期待も減じてしまいました。
この点については、司法試験がこれからどうなるかという大きな問題も関わりますので深く言及はしませんが、そのことも多少評価に加えさせて頂きました。
とはいえ、私が期待しすぎていただけというのも否定はできません。法学教室の連載での分かりやすさは健在であり、読む価値はあると思います。
(法学教室の連載と比較しますと、本の大きさの点から法学教室の連載の方が視覚的に読みやすかった気がします。一方で、索引・目次がある点では本書の方が読みやすいです。)

5つ星のうち5.0そうかなぁ。自分にとっては有益ですが。
投稿者Amazon カスタマー2015年12月9日
形式: 単行本
通教卒論の参考にします。テーマが決まっていますので他書と比較になるでしょうが…

酒巻刑訴は考査委員だから人気なんじゃなくて、
刑訴においては、東大系の緻密な解釈論が評価されていて、
東大系の単著がいまだ出ていないため、東大系の講義を
受けられないと不利になるから
なんだよ。

もともと勉強が進んだ人が、判例分析を答案に活かすための
最終兵器的な参考文献として定評があったものの書籍化だから、
一冊目の教科書として定番となるような本ではない。
田舎の独学者からすると、やっと「酒巻連載」と言われていたものが
誰でも容易に入手できる形になったのを素直に喜びたい。

参考文献として定評のあった酒巻連載って、論点講座の新連載だと思うんだけど、
書籍化されたのは基礎講座の旧連載をベースにしてるのかと思ってた。
でも、実際の書籍は両方織り交ぜてあって、かなり良い印象。丁寧だった。

酒巻いいなー。文献参照がまったくないのは問題だけど、教科書に徹するとの宣言から仕方ないか。
はしがきで井上をヨイショしつつ、完全に反逆している。
こういうの出すと、酒巻の本籍地がリベラルであることが世に知れる。
ウヨが仕切ってる2ちゃんでは、おそらく爺さんたちからsageられるだろうw

予備校講師の西が、「司法試験のエッセンスが詰まっているという印象です。
これからの時代の定番テキストになること間違いありません。」って言ってた。

本書は、『法学教室』(有斐閣)誌に連載した「刑事手続法を学ぶ」(法教355号~394号〔2010年~2013年〕)を加筆補正し、
学習用教科書の形式で一書に纏めたものである。(略)本書の性質上、論文等文献の個別引用はないが(略)。
とりわけ、恩師松尾浩也先生と井上正仁先生から受けた学恩に対しては、ここに、謹んで謝意を記したい。

酒巻なんか昔の百選のS51年決定の解説見たら一気に読む気失くすぞ。
意思の制圧軽視説とでも呼んだ方がいいと思うんだが、この説採る学者って
権利と侵害との相関関係には全く無頓着で権利の重さにばかり着目する。
なので憲法の小山作法的な思考に馴染んでる受験生には合わないと思う。
今年の出題趣旨にも現実の被害者の意思は制圧されてなくても意思の制圧という
要件の内在的解釈をした上で(例えば潜在的な拒絶意思が強固な場合には云々等)
当てはめろと書いてある。坂巻いらね。というか刑事系の学者は全体的にはゴミ。
京都府学連事件判決の解説もゴミ過ぎて吹いたことがある。現行犯的状況という要件の
要否は犯罪の重大さ(法定刑)を含めた証拠保全の必要度で決まるんだが、こいつら
実は捜査比例の原則の意味を知らないんじゃね?と疑いたくなる記述多数あり。
何が単なる事例判決だよ。出鱈目書くな。

酒巻刑訴98-99頁の以下の記述は、実体喪失説取っててすごい!
「仮に当初の身体拘束処分についてこのような判断が困難である場合でも、
事後的に取調べ状況を検討することにより、前記のとおり、
別件による身体拘束が不当に遅延して本来の起訴・不起訴の決定に向けた捜査目的を逸脱し、
本件の取調べに流用されていたと認められる場合には、その身体拘束期間は違法であり、
その間の本件取調べも違法と評価すべきである。」

酒巻刑訴、手堅すぎる。
最高裁判例のない論点はあえて触れていなかったりするね。
・GPS、ビーパー取り付けによる捜査手法
・違法収集証拠に対する同意の効果
など。


酒巻 匡(さかまき ただし、1957年9月29日 - )は、
日本の法学者。京都大学教授。専門は刑事訴訟法。神奈川県横浜市出身。

1976年 - 栄光学園高等学校卒業
1981年 - 東京大学法学部卒業、同大学助手
1984年 - 神戸大学法学部助教授
1988年 - ミシガン大学ロースクールに留学(〜1989年)
1994年 - 神戸大学法学部教授
1999年 - 上智大学法学部教授
2004年 - 京都大学大学院法学研究科教授

『刑事証拠開示の研究』(弘文堂,1988年)
『刑事訴訟法』(有斐閣, 2015年)

(三井誠)『入門刑事手続法』(有斐閣,初版1995年、改訂版1998年、第3版2001年、第4版2006年、第5版2010年)
(市川正人・山本和彦)『現代の裁判』(有斐閣,初版1998年、第2版2001年、第2版補訂版2003年、第3版2004年、第4版2005年、第5版2008年)
(山本和彦)『裁判の法と手続』(放送大学教育振興会,初版2004年、改訂版2008年)
(長沼範良・田中開・佐藤隆之・大澤裕)『演習刑事訴訟法』(有斐閣,2005年)
(井上正仁・長沼範良・大澤裕・川出敏裕・堀江慎司)『ケースブック刑事訴訟法』(有斐閣,初版2004年、第2版2006年)
(井上正仁・大澤裕・川出敏裕・堀江慎司)『ケースブック刑事訴訟法〔第3版〕』(有斐閣,2009年)
編著[編集]
『刑事証拠開示の理論と実務』(判例タイムズ社,2009年)
(井上正仁)『三井誠先生古稀祝賀論文集』(有斐閣,2012年)

  • 最終更新:2015-12-22 14:32:06

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード