新・司法試験基本書まとめwiki―民事系総合

民事系総合
【民事系総合の勉強法】
各勉強法を参照すべきである。

【演習書】
鎌田薫ほか『民事法I・II・III』日本評論社(I 総則・物権: 2010年4月・第2版,II 担保物権・債権総論: 2010年5月・第2版,III 債権各論: 2010年6月・第2版)……融合問題集の元祖。問題数の割に高価だが、2007年度1位合格者愛用(法学セミナー2008年2月号)。問題文は全体的に短く、どちらかというと旧試っぽさを漂わせており、また、答案作成にあまり向かない問題も多い。問題作成者と解説者とが異なるため、本書に携わる学者・実務家の数は異例の多さ。編者いわく、問題作成者が「きわどいコースにボールを投げて」解説者が「フルスイングで打ち返す」という両者の「知的格闘」の結果が本書であるとのことである。.

遠藤・塩崎・潮見・田頭・升田編『ロースクール演習講座1 民事法I・II』民事法研究会(2008年3月,2008年3月)……筆者によって事例の長さが極端に異なる。融合問題集の中では比較的平易なので、独習でも戦える。

松岡久和・潮見佳男・山本敬三『民法総合事例演習』有斐閣(2009年3月・第2版)……京大系執筆陣による言わずと知れた超高難度の事例問題集。新司法試験レベルを明らかに超えており、教員による指導なくしては攻略は困難。使いどころが難しい。

瀬川・七戸・小林・山本・山田・永石・亀井編著『事例研究 民事法Ⅰ・Ⅱ』日本評論社(2013年4月・第2版)…実務家教員による定期試験問題などを集めて解説と答案を付したもの。民法・民事訴訟法・商法の融合問題だが主に民法・要件事実の問題が多い。消費者契約法などの関連法分野にまで目配りしている。原資料の読み解きが必要とされるため、鎌田ほか民事法とは異なり、一種の“テクニック”が求められるといえる。解説にかなりのページが割かれ、多くの問題には模範回答までついているが、そもそも問題の難易度が高い。なお、事例研究シリーズにはよくあることだが、初刷から最新刷に至るまでの誤植・訂正の量が物凄いので、必ず最新刷を買うことを薦める。


【その他参考書】
森田修『債権回収法講義』有斐閣(2011年4月・第2版)……学部レベルの民事執行法、倒産法の講義を受けたことのある者を対象としている(「はしがき」より)。『民事法』では実体法分野と判決手続分野とで解説執筆者が分かれており、結局のところ真の意味での融合は果たせなかったが、本書では著者が全編にわたり単独で、手続法分野にまで筆をすすめた――実体法上の権利義務の発生から、実際に債権者のもとにお金が辿り着くところまでの――解説をしている。司法試験対策のための本ではないが、倒産法選択者であれば一読の価値もあるだろう。

☆木庭顕『[笑うケースメソッド] 現代日本民法の基礎を問う』勁草書房(2015年1月)……民法の超有名判例を素材に、ローマ法の観点から日本民法を分析して「斬る」というスタイル。東大ローの「民事法の古典的基礎」を書籍化したものである。教授と学生の対話によるソクラティック・メソッドで叙述されており、ユーモアを過剰に含んだやりとりなのでローマ法の基礎知識なしに気軽に読める。が、その内容はきわめて高度であり、教授と学生の当意即妙のやりとりについていける読者がどれだけいるのか疑問である。本書のような高度なゼミが運営されている東大ローおそるべしというべきか。

  • 最終更新:2015-10-03 00:54:41

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